すだ畑の農日記

おいしいと思ってもらえる野菜づくりがしたくて、2021年より青森県青森市にて農業はじめました。

自家採種した白菜、今のところ順調です。

今年の夏も色々ありました。

春から雨が多いなと思っていましたが、7月下旬〜8月中旬にかけて、マジでもうやめてっていう位雨が降って大変でした。

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普段はこの写真より水面がもっともっと低いです。もうひどい時とかは護岸ギリギリまできていてヒヤヒヤもんでした。

うちの畑では幸い溢れる事はなかったものの、水田転作の畑は当然沼のようになり、機械も人も入れられない状態。

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去年ライ麦をまいて、それを緑肥にした今年のじゃがいも。かなり調子良くて豊作確定だなと思っていましたが、雨で相当腐っちゃいました。雨に当たる前にほんのわずか試し張りして、手応えを感じていただけに残念。

溶けたじゃがいもを触ってしまうとかなりにおいがきついのと、一見まともそうなやつも掘った後すぐ腐ってしまうので、腐ったロスで既にマイナスなのに、さらに選別で時間を割くのは経営的にないなと諦めました。

秋の最後にもう一度掘り起こしてみて、腐るやつが土に還っていれば頑張ろうかな。

 

その他かぼちゃとにんじんも溶けてしまいました。かぼちゃの実が溶けちゃうって相当だと思う。

 

それでも夏野菜は意外と元気でした。

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鯵ヶ沢きゅうりは整枝しなかったら、繁茂しすぎて、たかだか10mちょっとの畝、全然取りきれませんでした。ピーク時は産直の他の方とかぶってしまい、一袋10本位入って150円でも動かせなかったので、来年はこの作付けはないなって感じです。促成は無理なので遅らせる感じかなー…。

ただ、そのかわり種はめっちゃ採れました。(隣で四葉きゅうりもつけていたので、掛かってしまったかもしれませんが…)

 

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トマトも去年全くだった僕にしてはだいぶ採れました。普通に採れたのはポンデローザという一品種のみ。ピーク時は1日でこれぐらい採れちゃう感じで最高の日々でした。割れにくいし、割れても傷口復活するし、少しくらい青くても美味しいし、ミニトマトみたく数こなさなくて良いし。来年はもっとこの品種増やそうかな。

収穫初めは気になったタバコガも最初だけで自然と被害がなくなりました。

 

あと、この品種は育苗ハウスと露地で作りましたが、圧倒的に露地の方が美味かったです。トマトは水が切れれば、美味しくなるわけではなく、いかに健康に育てるかだと思います。

ハウスは水分や土壌、温度管理がしっかり出来てこそ健康に育つので、うちは今年で諦めて、今後は育苗や収穫物の保存に使用したいと考えています。

 

ピーマン、甘長とうがらし、オクラも調子良くて、「畑は水浸し、夏野菜は焼き浸し」というタイトルでブログを更新しようかなと思っちゃう位、夏野菜はイケイケでした。

 

あと、うちの主力作物になりつつある枝豆は、今年リレー栽培に成功し、7月上旬から現在までほぼ毎日何かしらのかたちで出荷し続けています。特に8月下旬以降の天候回復により中生、晩生は去年よりも出来が良かったです。

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6月上旬まきの毛豆の9/13の様子です。

独立する前は、毛豆と言えば9/20〜10/5頃に収穫期を迎えるものでした。

今年もそのつもりで構えつつも、一応実入りを早めにチェックすると、もう入ってるじゃんってなり、隣の農園に聞くとまだだと言われ、同じ毛豆でも系統がいくつかあるのだなと思いました。

確かに毛は生えているし、味も美味しいのですがこんなにもはっきりと収穫期がずれているとは驚きですね。

 

 

で、話をタイトルに戻すと、

自家採種した白菜がなかなか調子が良いので、せっかくの機会に種取りから振り返ろうと思います。

 

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雪解けして去年の収穫残りがあらわになる。冬越し前に結球したものは茶色いラグビーボールみたくなり、春に腐りやすいと聞いていたので結球出来ず開いているものから種とりをする。

(その後、その茶色い株も切ってあげると普通に中からとう立ちしてきました。なので茶色の株も種取りに使える。むしろ緑色でも株自体が明らかに小さいものはトウも花の数も少なかった。株張り大事。)


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スコップとネコで移動。


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受粉的にも、トウが倒れて地面につきにくくするためにも、これぐらいの間隔で良かった。


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カブの残渣や他の白菜がとう立ちしてかかると嫌なので、防虫ネットで覆う。


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あっという間に満開に


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そして、鞘が膨らんでくる。


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受粉が終わったのでムラ防止の為にネットを片付け、鞘が地面につかぬように紐を張る。


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7.8割黄色くなってきたので刈り取る。あまり置いておくと爆ぜてしまうらしい。


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さらに乾燥させたら、足で踏んでゴミを取れば完了。数dlも取れたので冷凍庫で保管して、良い白菜が採れたら何年もこの種を使おう。


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8/3に蒔いて無事発芽。90%以上は出ていると思うので問題なし。この時期ナガメとノミハムシが畑に凄かったので、風通し悪く、蒸し暑く、日当たりも微妙なハウストマトの通路で泣く泣く育苗する羽目に。


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雨がすごくて外で順化出来ずに徒長気味。


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8月下旬定植。なかなか定植地の土が乾かず、育苗土が肥料切れを起こして葉が黄化してしまいました。

 

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去年は生育最後に、たぶん湿害による病気が蔓延したので、今年は虫に齧られないようネットをして、やや高畝にしてみました。


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9月上旬。雨が少なくても着実に成長。


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これが何日か前の様子。

来月下旬には出来ちゃいそう。

果たして巻くのか。

 

種取りをすると楽しいけど、スペースと時間を食い、菜亀の増殖にも耐えなければならないなと思いました。買うと一袋300円程で1000粒近く入っていて、圧倒的にそっちの方がコスパがいいのですが、自家採種した白菜が採れたら嬉しすぎるよなー。そして美味しければ言うことなし。

 

冬野菜が楽しみ。